お酒コラム
2024.8.5
おせちの詰め方を解説!二段重・三段重の食材や盛り付けルールを紹介!
おせち料理には配置の種類や、どの段数にどの食材を入れるかなどのルールがあります。
今回は詰め方のルールや、綺麗に盛り付けるためのポイントと、おせちのオシャレな見せ方をご紹介します。
目次
おせち料理の種類
おせち料理は「祝い肴」・「口取り」・「焼き物」・「酢の物」・「煮物」の5種類に分けることができます。
あまり聞き慣れない「祝い肴」・「口取り」とは、いわゆる「酒の肴」のこと。
それぞれの食材におめでたい意味やいわれが込められており、まさに年初めにふさわしい、縁起を担ぐお祝いの料理です。
おせち料理の種類
種類 | 詳細 |
---|---|
「祝い肴」・「口取り」 | かまぼこ、栗きんとん、伊達巻き、田作り、黒豆、数の子、きんぴらごぼうなど |
「焼き物」 | 鯛や鰤などの焼き魚、海老をはじめとする海の幸 |
「酢の物」 | 紅白なますなど |
「煮物」 | 里芋やクワイ、蓮根や人参など山の幸を使った煮物、筑前煮など |
重箱の由来と、段数別の詰め方について
おせち料理に欠かせない重箱には「幸せを積み重ねる」という意味があります。
正式な重箱の段数は四段ですが、近年家庭で用意されるものや店頭での販売には三段のものが多く用いられます。
実はこの重箱、何段重ねるかによって各段に詰める料理が異なるため、注意が必要。家庭や地域によって異なる場合はありますが、基本の詰め方をおさらいしておきましょう。
段数別の詰め方
一の重 | 二の重 | 三の重 | 与の重 | |
---|---|---|---|---|
【二段重】 | 祝い肴と口取り | 煮物 | - | - |
【三段重】 | 祝い肴と口取り | 焼き物と酢の物 | 煮物 | - |
【四(与)段重】 | 祝い肴と口取り | 焼き物 | 酢の物 | 煮物 |
初めてでも安心!おせちを上手に詰めるポイント
おせち料理は食材の数が多く、難しいイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
「配置」「配色」「詰め方」「見せ方」のポイントを抑えることで、綺麗におせちを詰めることができます。
配置のポイントを抑える
おせちの重箱の仕切り方には、「市松」「段詰め(段取り)」「七宝詰め」など伝統的な形がありますが、特に難しく考える必要はありません。
まずはお好みの配置を決め、どこにどの食材を配置するか決めていきます。簡単なイラストに描いておくとスムーズに詰めることができます。
配色のポイントを抑える
伊達巻や栗きんとんなどの似たような色の食材を離すことで配色のバランスが良くなります。
どうしても同系色の食材が隣合って地味に見えてしまう場合は、飾り串や飾り葉などで色を足すのがおすすめです。
詰め方のポイントを抑える
仕切りを使うことで、食材がバラけず綺麗に詰めることができます。
栗きんとんや黒豆など、汁気のある料理はカップを使いましょう。柚子釜や竹筒などの飾り小物をカップにすることで、より一層食材を引き立たせてくれます。
また、食材はすき間なくきっちり詰めることで、豪華な印象になります。
見せ方のポイントを抑える
献立を詰めるだけではなく、飾り小物で一工夫を加えることで、目でも楽しめる華やかなアクセントになります。
飾り葉や飾り串などの小物を使用することで、料理の彩りがアップします。また、レモンやすだちなどの薬味もおすすめです。
おせちをオシャレに見せるには?
それではおせちの基本を押さえたところで、「おせちをオシャレに見せるポイント」をご紹介いたします!
近年では「SNS映え」するおせちが登場するほど、多くの人がおせちの盛り付けにこだわり、その見た目も楽しんでいます。
素敵なおせちを見ていると「自分もこんな盛り付けができたらいいな」と思いつつ、「準備が大変そう…」と感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも、これらのポイントさえ押さえれば、“オシャレ見え”は意外とカンタン!
ぐっと差がつくおせちの盛り付け方、テーブルセッティングについてご紹介していきます。
オシャレ見えするおせちのポイント
ポイント1 盛り付け用の食器選び
使用する食器によって雰囲気が変わるため、盛り付け用の「食器選び」はとても大切!
まず、完成イメージに合う重箱やプレート、お盆といったメイン食器を選びます。
次に、小皿やお椀、取り皿などのサブ食器を用意。
最後に、全体のイメージに沿った箸置きやグラス、徳利など小物をそろえるのがオススメです。
ポイント2 ベースカラーを3色以内に抑える
おせち料理は一つひとつ色彩が鮮やかなため、食器のカラーバリエーションはやや控えめに。
色味のバランスを見ながら、統一感のある配色にまとめることで、洗練されたテーブルコーディネートに仕上がります。
ポイント3 小物をプラスして、テーブルをさらに華やかに
松や折り鶴、花などのアイテムを飾ると、テーブルに彩りが加わり、全体がより華やかな印象に。
テーブルコーディネートにお正月らしさをプラスするためのアクセントとして、気軽に楽しく選んでみてくださいね!
雰囲気に合わせた食器選びの例
王道のお正月らしさを出したい場合
白や黒、赤絵など、四角形の大皿を使用するのがオススメです。
漆塗りのものを使用すれば、ぐっと引き締まった“和”の印象に。
また小鉢や豆皿を大皿と組み合わせて使用すれば、ボリューム感がでるだけでなく、テーブル全体が華やかににぎわいます。
スタイリッシュな雰囲気に仕上げたい場合
大皿や小皿にガラス食器をセレクトすれば、トレンド感のある、上品なテーブルコーディネートが楽しめますよ。
洋風な料理も合わせることでよりスタイリッシュな雰囲気になります。
食器別のオシャレなおせち
盛り付けとテーブルコーディネートを、使用する食器別にご紹介いたします。
「初めてだから完成形がイメージできない」という方は、オシャレなおせちのお皿の選び方や配色のまとめ方を、少しずつ参考にしてみてくださいね!
定番の重箱×大皿
赤や黒など重厚感のある漆塗りの重箱には白の大皿を組み合わせて、抜け感をプラス。
テーブル全体にボリュームを出せつつもすっきりとした印象に。メインの重箱を引き立ててくれます。
ワンプレート
大皿に、豆皿や小鉢を取り入れることで、盛り付けにアクセントがつき、こなれ感を演出することができます。
おめでたさを表す赤い和柄のテーブルクロスで華やかに。千両や南天、梅などお正月らしい花を合わせれば、手軽ながらもオシャレな雰囲気になります。
半月盆
少量のおかずをバランスよく盛り付ければ、一気に料亭風の高貴な雰囲気に。
盆に乗り切らないお料理は重箱やガラスの大皿に盛ると、テーブル全体によりボリュームが出ます。
一人ずつセッティングしたい時にオススメです。
基本の三段重の詰め方・盛り付け方
本来は四段重が正式なものとされていますが、三段重が主流となっています。
一の重、二の重、三の重に詰める献立の種類は異なります。今回はそれぞれの重に詰める献立のルールをご紹介します。
一の重の詰め方・盛り付け方
一の重には、「祝い肴」と「口取り」を詰めます。
「祝い肴」は地域によって異なりますが、田作り、黒豆、数の子を用いることが多いとされています。
「口取り」とは酒の肴となる料理をいいます。一の重には前菜のような献立を詰めていきます。
・かまぼこ
・栗きんとん
・伊達巻き
・田作り
・黒豆
・数の子
・きんぴらごぼう など
二の重の詰め方・盛り付け方
二の重には、メインの料理となる「焼き物」と「酢の物」を詰めます。
「焼き物」は海老や鯛などの縁起の良い海の幸や、お子様にも喜ばれるローストビーフなどの肉料理を詰めます。
・鯛や鰤などの焼き魚
・海老をはじめとする海の幸
・ローストビーフやスモークチキンなどの肉料理
・紅白なます など
三の重の詰め方・盛り付け方
三の重には山の幸を多く用いた「煮物」や筑前煮を詰めます。
他の華やか重とは異なりますが、煮物に使われる食材にはそれぞれ意味があります。
れんこんには先の見通しが良いという意味があり、里芋は子孫繁栄を表す食材とされています。
・里芋
・クワイ
・蓮根
・人参 など
手軽な二段重の詰め方・盛り付け方
少人数でお正月を迎える方は、手軽な二段重がおすすめです。
詰める献立の種類は三段重とは一部異なり、一の重には「祝い肴」と「口取り」、二の重には「煮物」を詰めます。
一の重の詰め方・盛り付け方
一の重には、「祝い肴」と「口取り」を詰めます。
「祝い肴」は地域によって異なりますが、田作り、黒豆、数の子を用いることが多いとされています。
「口取り」とは酒の肴となる料理をいいます。
一の重には前菜のような献立を詰めていきます。
・かまぼこ
・栗きんとん
・伊達巻き
・田作り
・黒豆
・数の子
・きんぴらごぼう など
二の重の詰め方・盛り付け方
二の重には山の幸を多く用いた「煮物」や筑前煮を詰めます。
他の華やか重とは異なりますが、煮物に使われる食材にはそれぞれ意味があります。
蓮根には先の見通しが良いという意味があり、里芋は子孫繁栄を表す食材とされています。
・里芋
・クワイ
・蓮根
・人参 など
まとめ
いかがでしたでしょうか?
重箱の詰め方のルールと配置や配色などのポイントを抑えるだけで、初心者の方も安心して綺麗におせち料理の盛り付けができます。
さらに、ひと手間加えて飾り小物を使用したり、テーブルコーディネートを意識することでより豪華な印象になりますよ。
年に一度のお正月ですから、今年は美味しさだけでなく盛り付けにもこだわり、オシャレなおせちを楽しんでみてくださいね。
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