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LESSON#48 ボルドーのメドック
 世界各地のワインが手に入るようになった現代でも、ビギナーから愛好家までを魅了しているのがボルドーワイン。なかでもメドックは銘醸地として知られています。メドックで最上質のワインが産出される背景を知るため、必要な基礎知識についてお話ししましょう。
1時限目 メドックってどんなところ? メドック地図
 フランス・ジロンド県のビスケー湾北部にある半島部分の地区が、メドックです。西に大西洋、東にジロンド河があり、「水の中心」を意味するラテン語のin medio  aquaeが地名の語源となっています。最も高いところでも標高は44mしかなく、ほぼ平坦な地形。ぶどう畑は80㎞にわたって広がっています。 土壌は、ピレネー山脈からジロンド河を経て運ばれた小石や砂が混じった砂利質です。また、メドックでは赤ワインのみ、AOC(原産地呼称)が認められています。村名を名乗ることができるAOCは6つあり、世界的に知られる格付けシャトーが集中していることから、名実共に偉大なワイン産地であると言えるでしょう。
2時限目 格付けって何? 格付け
 メドックを語る上で忘れてはならないのが格付けでしょう。
 1855年にパリ万博が開催された際、ナポレオン3世の命を受けてメドックの赤ワインを対象に格付けが定められたのです。第1級から第5級の5段階で構成され、当初は4つのシャトーが第1級に格付けされていましたが、1973年にシャトー・ムートン・ロートシルトが第2級から第1級へ昇格。
 格付けは基本的に不変とされ、この昇格は歴史上唯一の出来事となりました。
 近年ではこの格付けに対し、等級のないクリュ・ブルジョワの認証も行われており、2020年に発表される2018年ヴィンテージからはクリュ・ブルジョワ、クリュ・ブルジョワ・シュペリュール、クリュ・ブルジョワ・エクセプショネルの3段階による格付けへと移行されます。
3時限目 メドックの格付けシャトー
 ワインの初心者でも、「5大シャトー」という言葉は聞いたことがあるでしょう。第1級に格付けされたシャトーのことを指し、世界中で高値で取り引きされています。この5大シャトーを含め、61のシャトーが格付けの対象となっています。
カール・ロービン氏による、1855年ボルドー・メドック格付けグラン・クリュ・クラッセ全61シャトーの建物を描いた絵画
第1級格付けシャトー(5大シャトー)
シャトー・ラフィット・ロートシルト
シャトー・ラトゥール
シャトー・ムートン・ロートシルト
シャトー・マルゴー
シャトー・オー・ブリオン

第2級格付けシャトー(14シャトー)
シャトー・コス・デストゥルネル
シャトー・モンローズ
シャトー・ピション・ロングヴィル・バロン
シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ
シャトー・デュクリュ・ボーカイユ
シャトー・グリュオ・ラローズ
シャトー・レオヴィル・バルトン
シャトー・レオヴィル・ポワフィレ
シャトー・ラスコンブ
シャトー・ローザン・ガシー
シャトー・ローザン・セグラ
シャトー・ブラーヌ・カントナック
シャトー・デュルフォール・ヴィヴァン

第3級格付けシャトー(14シャトー)
シャトー・カロン・セギュール
シャトー・ラグランジュ
シャトー・ランゴア・バルトン
シャトー・キルヴァン
シャトー・ディッサン
シャトー・ジスクール
シャトー・マレスコ・サン・テグジュペリ
シャトー・ボイド・カントナック
シャトー・カントナック・ブラウン
シャトー・パルメ
シャトー・デミライユ
シャトー・フィリエール
シャトー・マルキ・ダレム・ベッカー
シャトー・ラ・ラギューヌ

第4級格付けシャトー(10シャトー)
シャトー・ラフォン・ロシェ
シャトー・デュアール・ミロン
シャトー・サン・ピエール
シャトー・タルボ
シャトー・ブラネール・デュクリュ
シャトー・ベイシュヴェル
シャトー・プージェ
シャトー・プリュレ・リシーヌ
シャトー・マルキ・ド・テルム
シャトー・ラ・トゥール・カルネ

第5級格付けシャトー(18シャトー)
シャトー・コス・ラボリ
シャトー・ポンテ・カネ
シャトー・バタイエ
シャトー・オー・バタイエ
シャトー・グラン・ピュイ・ラコスト
シャトー・グラン・ピュイ・デュカス
シャトー・ランシュ・バージュ
シャトー・ランシュ・ムーサ
シャトー・ダルマイヤック
シャトー・オー・バージュ・リベラル
シャトー・ペデスクロー
シャトー・クレール・ミロン
シャトー・クロワゼ・バージュ
シャトー・ドーザック
シャトー・デュ・テルトル
シャトー・ベルグラーヴ
シャトー・ド・カマンサック
シャトー・カントメルル
4時限目 メドックのワインを愛した偉人たち ルイ15世
フランス国王が認めたワイン
シャトー・ラフィット・ロートシルト

 1755年にギュイエンヌ(ボルドーを中心とした当時の州の名前)の総督に任命されたリシュリュー男爵が、医師から「最上で心地よい強壮剤」として処方されたのがシャトー・ラフィットのワイン。その後パリにもどったリシュリュー男爵はルイ15世に謁見した際、「お前はギュイエンヌへ出発する前に比べて25歳若く見える」と言われ、「私が若返りの泉を見つけたことを、陛下はご存じないのでしょうか。シャトー・ラフィットは精気を与えてくれる、オリンポスの神々の霊薬のような美酒です」と答え、シャトー・ラフィットを献上しました。以降、シャトー・ラフィットは王が認めたワインとして話題となり、貴族にとってのステイタスとなったのです。

アーネスト・ヘミングウェイ
世界的文豪が愛したワイン
シャトー・マルゴー

 世界的文豪のヘミングウェイは酒好きで知られ、特にワインは「私たちが手に入れることのできるものの中で、最も感覚的な喜びを与えてくれるもの」と語るほど愛していました。なかでも気に入っていたのが、シャトー・マルゴー。たびたびシャトーを訪れ、偉大な味わいに酔いしれたようです。生まれたばかりの孫娘には「シャトー・マルゴーのように女性らしく、美しく育つように」という想いを込めて、マルゴーの英語読みで「マーゴ」と名づけました。

トーマス・ジェファーソン
米大統領お墨付きワイン
シャトー・オー・ブリオン

 第3代アメリカ合衆国大統領のトーマス・ジェファーソンはワイン愛好家で、駐仏大使だった頃にフランス中のワイン産地を巡りました。1787年にはシャトー・オー・ブリオンを訪れ、土壌まで細かく調べたという記録が残っています。このシャトーが気に入ったジェファーソンは「第1級クラスの中ではどのワインよりもアメリカ人好みだ」と評価し、彼の進言や贈呈によってホワイトハウスでも飲まれるように。第1級のワインでは初めて公式にアメリカへ輸出されました。

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